日本のことは大嫌いだったけど、「自分は一体何に対して、こんなにも憎しみを抱いているのだろう?」という疑問がきっかけ(の一つ)で、日本語の勉強を始める決心をした。
やがて日本語の新聞が読めるようになり、日本人の思考回路にも少しずつ慣れてきた。ふと気づけば、以前抱いていた理不尽な憎悪は、いつの間にか自然と薄れていた気がする。

……そう思った矢先、日本では陰謀論と詭弁のオンパレードが繰り広げられていた。
そうしたデマを真に受けて騒ぐ人たちに対して、私は別に憎しみを感じるわけではない。そもそも、吠えるだけのモブキャラがどれだけいても、構う気にはなれない。
けれど、議会議員となれば話は別だ。彼らは多くの人々の支持がなければ当選できない。そんな人物が外国人差別を煽ったり、史実を否定したりしているのを見ると、さすがに黙っていられない。
なぜならそれは、「そんな主張に賛同する日本人が少なからずいる」のも同然だ。

勘違いしないでほしい。私は、日本で中国に批判的な言説を見るたびに「気に食わない」と怒っているわけではない。
ただ、日本が民主主義国家である以上、正当な選挙で選ばれた代表者の言動は、「この国の民意」として映る。
そして外から見ると、今の日本の民意は、80年前と驚くほど似てるのでは?と不安に思うのも無理はない。

結局、どれだけ日本語を勉強しても、かつての「訳のない憎しみ」は「理由のある失望」へと変わっただけ。
日本にちゃんと向き合って、仲良くしようと思っていたけれど、それは私一人の努力だけではどうにもならないことなのだと、今は思っている。
 
 
Back to Top